いやあ宮沢のFK、いま思い出しても泣きそうだよ。
東京を本格的に見始めた2003年、彼のプレーはホントすごくて。
右へ左へポンポンとパスを出すわ、FKは決めるわ、ミドルも決めるわで。
やっぱチームの将軍はケリーだったんだけど、宮沢の職人的キャラが気に入ってね。
初めて買った東京グッズが宮沢のリストバンドだったなぁ。
初めて上げたゲーフラも、実は宮沢で(その前にアマがあったけどあれは特別)、
2004年の開幕だったかなあ。
でも、J最強のボランチコンビの誕生だ!と喜んでたのも束の間、
試合からだんだん遠ざかり…
新しいゲーフラを作ったというのもあるんだけど、
いつの間にか、宮沢ゲーフラを上げなくなっちゃったんだよなぁ。
愛が足りねえなあ、オレ…。
まあ、選手個人というより、チームそのものを愛し始めちゃった、てのもあるけどね。
だからそれ宮沢以来、選手個人を応援することはなくなった。
でも今はチョットだけ思う。
FKを蹴ったその刹那、誰もが息をのむ瞬間がある。
一瞬、スタジアムの音が聞こえなくなる瞬間がある。
ボールが優しい弧を描いて、誰もそれを触ることはできない。
最後にゴールネットがボールを優しく包むまでは。
FKだけがもつ、こんな興奮を味わわせてくれるのは、今の東京で宮沢だけだ。
春になって暖かくなってきたし、紺のTシャツに、リストバンドを左腕にはめて。
あの頃のスタイルで、東京を見に行こう。
規郎キャノンとは違う、「間」の美しいFK。
またひとつ、東京を見に行く楽しみができた。