G大阪戦の後半、 増嶋を交代したことについて、
原監督が
トーチュウの原語録で語っていたが、
この増嶋と同じようなことを、高校時代に経験したことがある。
あれは高2の冬だった…(遠い目)。
3年生が引退し、バスケ部は新人戦に向け、新しいチーム作りに入っていた。
監督の構想によると、オレは先発のポイントガード。
クイックネスとスタミナを買われての起用だった。
ただ本来フォワードだったオレは、パスを受けてからのプレーには多少自信があったものの、
パスを受ける前のプレー、特にドリブルでのキープが苦手であった。
このポジションで一番恐いのは、「ボールを運べなくなる」ことだ。
敵からプレッシャーを受け、ゲームを組み立てる前にボールを奪われるのが、
最悪のパターン。
サッカーで言えば、ボランチがセンター付近でボールを奪われると危険なのに似ているだろうか。
高2のオレはまさにその最悪だった。
プレッシャーをかけられ、苦し紛れのパスを出す。
消極的なパスが、消極的なプレーを生んでいく。
いつしかオレは、交代を告げられた。
年下のポイントガードだった。
恐れを知らないそいつは、次々とミスをした。
でも監督はそいつを使い続けた。
試合後、監督にこう言われた。
「トライした選手のミスを、オレはどうこう言わない。攻めるために狙ったパスがミスになるのはいい。
だが逃げようとして出したパスがミスになるのは許さない」
戦う気持ちのない選手を、監督が使わないのは当たり前だ。
監督は、プレーだけでなく、プレーに対する姿勢も評価する。
原監督もきっと、そうなのだろう。
あの交代は、大黒に点をとられ過ぎたからではなく、
大黒へ向かっていく気持ちを、増嶋に感じられなかったからではないか。
交代劇の真相は分からない。
増嶋にだって戦う気持ちがあったはずだ。
でも「戦う気持ちをアピールする」ことも、プロとして必要なんだと思う。
それはきっとどこの世界に行っても同じなんだろう。