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2007年 07月 18日
小さな10番と、うなだれるボク。
小さな10番と、うなだれるボク。_b0015993_1241479.jpgどしゃ降りの中、帰り道ボクの目の前を歩いていた子が
小さな傘の下からパパを見上げて言った。

「今日はいいゲームだったね」。

その子の背中には、10という数字と「YAMASE」という
今日大活躍したトップ下の選手の名前が刻まれていた。
横浜の青いユニフォームだった。

そうなんだ。
ボクはやっと気がついた。

最悪のゲームは、最高のゲームで
最高のゲームは、最悪のゲームだということを。

東京がボコボコに負けた日は、敵が素晴らしい試合をした日で
東京がガンガンだった日は、敵にとって記憶から消し去りたい日だということを。

スタジアムにいる全員が、勝利の喜びで満たされることはない。
対戦する2チームのサポーターがいる限り、必ずどちらかが負けを味わう。
トーナメントという生き残りを賭けた戦いで、
あの日、ボクらはどちらかになる運命だった。

東京は死に、横浜は生きた。

これがトーナメントだ。

三浦文丈という選手から最後の数試合を奪ったのも、トーナメントだった。
敗者は消えるという意味で、カップ戦はリーグ戦よりも残酷だ。

頬に雨粒をつけながら、小さな10番が笑った。
ボクはただ、この残酷な結果を受け入れるしかなかった。

by tokyo-boys12 | 2007-07-18 02:19 | FC東京


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